【CB缶?OD缶?】冬キャンプにどっちのガス缶を持って行くか問題

ツーバーナー|OD缶
ツーバーナー|OD缶

冬のガス缶で迷っている人
「冬キャンプにはCB缶とOD缶のどっちを持っていけばいいの?友人からCB缶だと火が点かないと聞いたけど本当?CB缶とOD缶の違いをくわしく教えてほしいな」

こういった疑問にお答えします。

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今回は、冬キャンプで注意すべき「ガス缶問題」に関して解説します。

ガス缶問題とは、寒さでガスバーナーの火が点かなくなる問題のことです。

私も実際に冬キャンプでバーナーの火が点かなくなり、大変な思いをしました。

そのため、この記事では冬キャンプに持っていくべき「ガス缶」をわかりやすく解説しています。

まずは結論から。

結論:冬キャンプにはOD缶がおすすめです。

では、なぜOD缶がおすすめなのか。

くわしく説明していきます。

✔この記事を読んで分かること

  • 冬キャンプで確実に火が点くガス缶がわかる
  • 火が点かない理屈がわかるので応用がきく
  • OD缶とCB缶で使い分ける具体的な温度がわかる

冬キャンプのガス缶に『OD缶』をおすすめする理由

ルミエール|OD缶
ルミエール|OD缶

冬キャンプにOD缶がおすすめな理由。

それはOD缶が頑丈な構造のため、寒さに強いガス(イソブタン、プロパン)を充填できるからです。

実は寒さに強いガスには、蒸気圧といわれるガス缶の中から外に出ようとする力が強い特徴があります。

そのため、OD缶のような頑丈な構造でないと充填できないのです。

さらには、

『寒さに強いガス=気体になる沸点が低いガス』とも言えます。

気体になる『沸点』ってどういうこと?

沸点とは、ガス缶の中で液状化しているガスが「気体になることができる温度」のことで、この温度より低い環境だと、火を使うことができません。

基本的に、ガス缶に充填されるガスには、

  • ノルマルブタン(ブタン)
  • イソブタン
  • プロパン

3種類があります。

そして、沸点が低いガスほど冬でも安定して使えますが、蒸気圧も高くなります。

以下の表を参考にして下さい。↓

ノルマルブタン
(ブタン)
イソブタンプロパン
沸点-0.5℃-11.7℃-42.1℃
値段安い高い
🔥火力低い高い
蒸気圧低い高い

家庭用のCB缶はノルマルブタン(ブタン)が大半

CB缶
CB缶

一般的に、CB缶は家庭用で作られたガス缶であるため、ガス缶自体の構造も丈夫ではありません。

そのため、蒸気圧が低く、沸点が高い(寒さに弱い)『ノルマルブタンガス(ブタン)を充填しています。

したがって、

寒冷地では火が点けづらくなります。

補足説明:ノルマルブタンガスの沸点は-0.5℃ですが、野外では10℃を下回ると、十分な火力が出せなくなります。

OD缶は「イソブタン」「プロパン」も充填できる

ルミエール|OD缶
ルミエール|OD缶

OD缶は野外で使うことを前提に作られたガス缶であるため、非常に丈夫に作られています。

そのため、蒸気圧が高く、沸点が低い(寒さに強い)『イソブタン』『プロパン』といったガスを充填することができます。

だから、

寒冷地でも火が使えるのです。

これが、CB缶よりOD缶をおすすめする理由です。

ちなみに、

OD缶には2種類のガス缶があります。

冬でも使えるように「イソブタン」「プロパン」の割合が高いガス缶と、それ以外の季節に使えるようにノルマルブタンガス(ブタン)の割合が高いガス缶ですね。

もちろん、寒冷地用のガス缶の方が値段が高いです。

だいたい200円~300円くらい割高になります。

それでも、冬に使えなかったら意味が無いので、下に紹介している寒冷地用のガス缶を持っていきましょう。

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CB缶のメリット|デメリット

もう少し、CB缶とOD缶の違いを見ていきましょう。

CB缶のメリット

  • 値段が安価な物が多い
  • スーパーなど、どこでも簡単に入手できる
  • 家庭用のガスコンロと併用できる
  • 廃棄処理は簡単

CB缶のデメリット

  • 缶自体が薄いので取り扱いは注意
  • 寒さに弱いノルマルブタン(ブタン)ガスを充填するため、寒い場所では火が点かない可能性がある
  • CB缶に対応しているランタンが少なく、燃料を併用できない。

続いては、OD缶も見ていきましょう。

OD缶のメリット|デメリット

OD缶のメリット

  • 缶自体が厚いので丈夫
  • 内圧が安定するので、火力も安定
  • 燃料の種類が豊富なため用途によって選べる(110g、250g、500g)
  • 対応しているバーナーやランタンの種類が多く、燃料を併用しやすい

OD缶のデメリット

  • CB缶に比べて値段が高い
  • アウトドアショップなど、専門店でしか入手できない
  • 廃棄処理が大変

なんとなくイメージできたでしょうか?

CB缶は、値段は安いが、冬では火が点かない可能性がある。

一方で、

OD缶は、値段は高いが、冬でも安定して火が使える。

そのため、

冬キャンプには『OD缶』をおすすめするのです。

でも、値段が高いのは厳しいな……。

そうですね。

私もそこで悩みました。

結局、何回もキャンプに行くなら、費用はなるべく抑えたいところですよね?

ですが、安心して下さい。

条件が合えばCB缶でも火が使えます。

では、その条件とは何なのか?

くわしく解説します。

「寒冷地用のCB缶」なら冬でも使える

寒冷地用CB缶
寒冷地用CB缶

結論:『寒冷地用のCB缶』を使えば冬でも火が使えます。

そうなのです。

実は、寒冷地用のCB缶というものが存在します。

寒冷地用のCB缶とは、一般的なCB缶では充填できなかった、蒸気圧が高く沸点が低いガス(イソブタン、プロパン)を配合したガス缶のことです。

え?でもCB缶では充填できないんじゃないの?

家庭用のCB缶はそのとおりです。

ですが、寒冷地用のCB缶は通常のCB缶よりも『丈夫』に作られています。

したがって、蒸気圧が高いガス(イソブタン、プロパン)でも充填できるのです。

寒冷地用CB缶
寒冷地用CB缶

しかし、OD缶よりは丈夫ではないため、OD缶よりもイソブタン、プロパンの配合割合は低いです。

つまり、

家庭用のCB缶よりは寒い環境でも使えますが、寒冷地用のOD缶よりは寒い環境では使えない

ということですね。

ちなみに、こういった商品が寒冷地用のCB缶です。

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さらには「CB缶を暖める」ことでも火が使えます

CB缶
CB缶

先程もひとつは紹介しましたが、下記2つの理由により冬場では火が点きづらくなります。

①気温が下がりガス缶が冷たくなることで、中の液状ガスが気化しにくくなり、火が点きづらい

②液状ガスが気化すると、気化熱によりガス缶の熱が奪われるので、ガス缶が冷たくなり火が点きづらい

もちろん、寒冷地用のCB缶を使えば大丈夫ですが、それ以外の方法でも改善できます。

その方法がこちら。↓

■ホッカイロをガス缶にあてる

かんたんに言うと、

ガス缶が冷たいことが原因なら『ガス缶』を暖めれば問題ないでしょ!?

ということです。

「そんなことで改善されるの?」

と疑問に思いますが、単純にガス缶を暖めることも効果的なのです。

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さらには、こういったアイテムを使うことで『CB缶』自体を暖めることもできます。

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ただし、ガス缶を暖める方法には危険なものもあります。

特に、

ガス缶に直接熱湯をかける方法は絶対に止めましょう。

ガス缶の内気圧が上がりすぎて爆発する可能性」があります。

そのため、ホッカイロなどで適度に温める方法を取りましょう。

結局、CB缶OD缶どっちがいいの?

ここまでの話をまとめると。

冬キャンプはOD缶がおすすめです。ですが、CB缶も条件によっては使えます。

じゃあ、結局どっちを使えばいいの?

ということですよね。

私の経験では、

①気温がー2℃下回るなら『寒冷地用のOD缶』

②気温が-2℃上回るなら『寒冷地用のCB缶』

これがひとつの目安です(雪中キャンプは別です)

そのため『-2℃前後』がOD缶とCB缶の切り替え温度だと思ってください

ただし、あくまでも私の経験則なので「やっぱり心配だな」と感じるなら寒冷地用のOD缶を持っていきいましょう。

ちなみに、中に充填されているガスの割合にもよりますが、

寒冷地用OD缶>寒冷地用CB缶>通常用OD缶>通常用CB缶

の順番で低い温度でも使えます。

まとめ

ルミエールランタン
ルミエールランタン

いかがでしたでしょうか?

本日は【CB缶?OD缶?】冬キャンプにどっちのガス缶を持って行くか問題を解説しました。

結論としては、

①-2℃を下回るなら『寒冷地用のOD缶』

②-2℃を上回るなら『寒冷地用のCB缶』

これが私の経験則による目安です(心配なら寒冷地用のOD缶一択です)

また、実は冬キャンプには、

ガスよりも寒い場所で火が使える最強の燃料があります。

それは『ガソリン』です。

将来的に「登山」を考えているなら、候補に入れて置くべき燃料です。

しかも、

取り扱いは思ったよりも難しくありません。

詳しくはこちらで解説しています。↓

それでは、楽しい冬キャンプを。

P.S. 一酸化炭素中毒が心配な人へ

【こうして私は一酸化炭素中毒になりました…】冬キャンプでの大失敗

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